Maya2017 MASHで木や石を自動配置

どうも!Maya太郎です。
今回は久しぶりのMASHネタを紹介します。
とはいえ今回もアニメーション用ではなく「自動配置」系の変則技ですが…

基本的な部分は以前の作例(過去記事リンク)と同様で、今回はその進化型ですので、事前にそちらをお読みいただくことをお勧めします。

以前の作例(過去記事リンク)では、自動配置は一種類の「木」だけでしたが今回は下図のように
数種類の石と木の組み合わせを自動配置します。1-1

■原点の設定■

MASH使用前に配置するすべてのオブジェクトをシーンの原点に移動させて
「中心点(ピボット)」オブジェクトの中心(石)、木の根元(木)にセットします。
そして「修正」→「トランスフォームのリセット」を行い、トランスフォームノードの数値を(0,0,0)に戻しておきます。
(これを怠ると自動配置の際にオブジェクトが予想しない配置になる場合があります)1-2
各オブジェクトの配置の原点になる部分をシーンの中央にセットしておくわけですね。

 

アウトライナーなどから配置するオブジェクト(石と木)を複数選択し、
MASH→MASHネットワークを作成を選び、MASHを利用開始します。1-3

ここは、慣れない人は戸惑うところなのですが
MASHの最初の挙動はこのようにオブジェクトが横に並びます。
下図のように石だけ並んでいるのは、複数選択した中の一つが表示されていますが
後ほど全種類表示しますので気にしないでください(今回の本題)1-4

ここも以前の作例(過去記事リンク)と同じ展開ですのであっさりと説明しますが、
MASHでは定番の作業です。配分タイプを「メッシュ」にします。1-5

配分するメッシュは今回「地面」とするので
板ポリゴンをスカルプトして起伏のある地面を表現したものを用意しておきます。
1-6

テクスチャーもそれっぽいのを貼っておきました。
1-7

地面のオブジェクト(ここではjimen)をMASH_Distributeノードの「メッシュ」→「入力メッシュ」
マウス中ボタンでドラッグします。下図を見れば分かりやすいでしょう。1-8

配分する数を少し増やして様子を見ます。
1-9

続く作業が今回の本題「IDノード」を利用します。
MASHノードのアトリビュートエディターから「ID」ノードを追加します。
基本操作は以前の作例(過去記事リンク)と同じですが、IDノードは今回初めての利用です。
1-10

すると、今回配置するために最初に選択したすべての種類のオブジェクト(木・石数種類)が均等に配置されました。1-11

つづいて、Randomノードを追加して、配置にランダム要素を加味します。
以前の作例(過去記事リンク)でもこの機能は使っていますよ!1-12

この作業はお好み次第ですので多くは触れません。1-13

レンダリング用にライトを追加します。
スカイドームライト(HDR素材を適用)とディレクショナルライトで設定しました。1-14

レンダリングします。
スカイドームライトはビューポートで見えますが、レンダリングには反映されません。
ですので、過去記事の■スカイシェーダーとスカイドームライトの併用とは■を参照ください。
スカイシェーダーを併用してスカイシェーダーで背景をレンダリングします。1-15

カメラ位置を決めてレンダリングします。
背後に見える背景はさきほどのスカイシェーダーによる背景です。
これで完成…でもいいのですが1-16

 

被写界深度を調整して、背景画像とのボケ具合をなじませました。(ほとんど気がつかないレベルですが)
Arnoldレンダラーの被写界深度の調整方法は過去記事のMaya2017 Arnoldで被写界深度設定!(デフォーカス)をご覧ください。1-17

調整しきれない部分はヒストリーを消すなどして手動で調整する必要がありますが
簡単に自動配置でこのような情景が作れるので、みなまさも是非ご利用ください!

今回過去記事の引用が多いのですが、過去ネタの応用編ということもあり、すべて説明すると「脱線」ばかりでずるずると長文化してしまい、本題がぼやけてしまうのであえて新技部分だけ触れています。

ではまた!