どうも!Maya太郎です。
先日MtoA(Maya2017から標準実装のArnoldを動かすプラグイン)の
バージョンが上がりました。最新版は1.4.0です。
ここ連日、Arnold関連のネタばかり取り上げていたので
ブログネタとして簡単なチェックを行いました。
普通の使い方をしているMaya2017ユーザーの方は、あえて最新版に上げる必要はないかもしれません。
次回のMayaのアップデートでその時の最新のMtoAが付いてくるはずなので…
ただ、現状のArnoldに不満があって少しでも改良版を使ってみたいという「猛者」は
アップしてみるのもいいでしょう。幸せになれるかも!
アップデートのアナウンスはこちらです。(リンク先)
この先から最新版の1.4.0をダウンロードできますが、Solid Angle社のアカウントを作る必要があります。
それほど難しいものではありませんので、アカウントを作ってから落としてください。
Autodeskに買収されたとはいえ、未だこのあたりはAutodeskと統合されていないようですね。
今後も独立性を保っていくのでしょうか?(興味津津)
Maya太郎はインストールのバージョンアップ管理などはとても苦手なのですが
(ですからよほどのことがない限りバージョンアップはすっ飛ばすタイプです)
今回はブログの手前上チャレンジしました!
上書きインストールではなく、以前のバージョンをアンインストールする必要があるとのこと。
今まではMtoAのバージョンは1.3.1.1だったようです。(今まで無頓着で意識してませんでした)
コントロールパネルからアンインストールしたのち
ダウンロードしたインストーラーでインストールすればOKです。(この作業は記録してません、割愛いたします)
■MtoA1.4.0の大まかな変更点■
公式のYoutube動画
がありますのでご覧ください。といってもこれだけでは一部だけしか触れていないような気が…
アップデートのアナウンスにいろいろ変更点が書いてるのですが英語!しかもたくさんあるので
全部チェックできません。
Maya太郎の使う範囲で報告すれば
IPR関連が大幅に改善さてるということです。
IPRとは(Interactive Photorealistic Rendering)の略で
パラメーターの変更に応じてインタラクティブにレンダリング更新してくれるので
リアルタイムレンダリング風な感覚を擬似的に味わえる、
IPRという機能名は知らなくても無意識のうちによく使ってる機能ですね。
今までのMtoAでは、「保存」などの本来レンダリングと関係ない作業の際にも
IPRの自動再レンダリングが勝手に行われる場合があったのですが
(あらゆる操作で再計算されるので頻繁にこれが起こるとやっぱりうざくなってきます)
必要ない操作での再レンダリングがなくなった…ということです。
あとは、IPRで今まで変更が反映されなかったパラメーターもいくつか改善されてるとのことですが
そこまで使い切ったことがないので違いが分からなかったりします。
Maya太郎が個人的に見逃せなかったのが
Birfost泡のモーションブラーの改善です。これ、さりげなくリスト中にまぎれていたのですが
ここだけは見落とさず反応しました!!
個人的な事例の話になりますが、
Maya2017が出始めのころ、Bifrostの実験作品を作ってた時に
泡のモーションブラーがコントロールできませんでした。(ブラー強すぎて使い物にならない)
どのアトリビュートをいじっても結果が変わらなかったのです。
ネットを調べても参考になる記事には出会えず
結局、自己解決をあきらめて「コンポジットで後付けブラーが最適」との結論を出していたのですが、
そこが改善されたようです。
よかった。おかしいと思っていた部分が本当におかしかったんだ!
自分の無知でコントロールできなかったわけじゃないんだ!
なんだか無罪を勝ち取ったような気分です。
比較するとこんな感じです。以前はブラーの強度の調整を受け付けませんでしたが(効きすぎのまま固定)
今回からは調整できます。
ですのでMaya太郎はこのためだけでも1.4.0に上げる意義があるわけです。
■ 新しいCurvature Shaderって?■
New Curvature Shader. As in other Arnold plugins. It returns a color based on the geometry’s curvature, allowing you to use it for specific effects.
とありますが、今まで使ったことがなかったので使ってみました。
以前から気になってた機能なのですが、使うきっかけがなかったのです。
Curvatureの意味は曲率。カァー(ル)ヴァチャ(ル)と発音するようです。
カヴァチャ(-)でいいのではないでしょうか?
このシェーダーの特徴は赤枠部分の使い分けにあります。
設定直後はこんな感じです。
このシェーダー単体で使用してもあまり意味がないようですね。
簡単にノードを組み合わせて適用例を探ってみました。
オブジェクトの出っ張りやくぼみ部分を抽出できるので
アンビエントオクルージョン(AO)と同じような使い方をすればいいようです。
組み合わせ次第でかっこいい表現ができそうです。
サンプルは Curvature から!
レンダリング時に直接使うもよし、べイクしてテクスチャ作成の下地作りに利用するもよし…ですね。
ということで、MtoAのバージョンアップ!
細やかな改善を楽しみたい方は是非!
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