ArnoldのGPUレンダリングを体験してみました(後編)

どうも!Maya太郎です!

前記事の続きです!
前記事参照
お願いいたします!

CPUでレンダリングしたもの

を、GPUレンダリングに切り替える

ところまでが前記事でした。

さて、GPUでレンダリングした結果はこうなりました。

なんと17秒!(CPUは二分三秒)
とんでもない速さです。

◆注意◆
GPUに切り替えてから最初のレンダリングは、GPUへデータを送っているのか
何らかの内部変換をしているのか分かりませんが
10秒以上無反応の「間」があります。
しばらく放置しているとGPUを使ったレンダリングが始まるので
GPUに切り替えての最初のレンダリングは慎重に見守ってください
(反応が無いのでフリーズと勘違いする場合がある)
なお、二度目以降のレンダリングは
この「間」はありません。

しかし!

実はデフォルト設定のままでは
ノイズが結構ひどいです。
速くてもノイズが多いのなら意味ないじゃないか…

CPUとGPUのレンダリング結果を切り替えたものです。
荒く見える方がGPUレンダリングの画像です

GPUレンダリングの現状の制約

GPU対応は「BETA版ですよ」という理由が
おそらくこの部分なのかな?と思われるのがサンプリング設定です。
ノイズを減らそうとサンプル数の設定をしようと思ったら
Camera(AA)という全体のサンプル数に影響を与える設定しか有効になっていないのです。
細かな調整はできず、大雑把な調整しかできない…わけですね。
GPUレンダリングのスピードがあれば、大雑把でもパワーでねじ伏せられるのかな?
こういう細かな調整での処理がそもそGPU向けではない…
というプログラミングの限界なのかは分かりませんが…

ということで、唯一設定できるCameraAAの数値を最大にしました。

GPUで設定できる最高設定(cameraAAを10に)のレンダリング結果です。
17秒から三分17秒と、レンダリング時間が大幅に増加。
よく見ればお分かりでしょうが、ノイズは軽減したものの
サンプル数10に見合ったほどのノイズの軽減にはなっていないような気がします。
つまり、GPUレンダリングでは、ノイズのないクリアなレンダリング結果を得るのは設定上無理ということに…

これが「プレビュー用に使ってね」と念を押されている原因なのでしょうか?

◆おことわり◆
当記事の検証用に使ったグラボはGeforceGTX1070tiであり
レイトレースエンジンを搭載したRTXシリーズではありません。
RTXシリーズならばこのノイズの現象は起きない可能性もありますし、
確実にレンダリング時間は今回の検証事例でもより高速な結果が得られているはずです。

個人的に期待していたGPU対応
ネットでの反響も調べているのですが
いまいち盛り上がりに欠けるというか、あまり騒がれている気がしないのですが…

もうちょっと様子を見て、進展ありましたら報告しますね。

プロ用の納品には使えませんが、
雰囲気チェックする程度なら実用的ですね

まだ気になる点もありますが、また後日…
では!