(初心者向け)Maya2018を使った背景写真の合成CG④ 合成仕上げ

どうも! Maya太郎です。

「(初心者向け)Maya2018を使った背景写真の合成CG」シリーズ最終章?です。
このシリースの過去記事は
(初心者向け)Maya2018を使った背景写真の合成CG① カメラ位置合わせ
(初心者向け)Maya2018を使った背景写真の合成CG② ShadowMatte
(初心者向け)Maya2018を使った背景写真の合成CG③ 草の合成感を高める
です。ご覧くださいね。


前回までのおさらい

デジカメ撮影の芝生の写真を
カメラの「イメージプレーン」として背景画に利用。
(初心者向け)Maya2018を使った背景写真の合成CG① カメラ位置合わせ

地面に見立てた平面ポリゴンに
ShadowMatteシェーダーを適用。
このシェーダーは、(受ける)影のみをレンダリングするもので
背景合成時の接地感の演出に欠かせないもの。
(初心者向け)Maya2018を使った背景写真の合成CG② ShadowMatte

地面が平らな平面のままだと草に落ちる影のギザギザ感が足りないので
ペイントエフェクトで草のダミーオブジェクトを作成。

草のダミーオブジェクトに落ちる影などで
合成画ながら影のリアリティ・足元の接地感が大幅にアップ。
(初心者向け)Maya2018を使った背景写真の合成CG③ 草の合成感を高める

という作業の流れになっています。


「仕上げとしての最後の調整」とは?

今回の主題である、仕上げに関するワンポイントですが…
それは
背景写真とCGを合成する際に一番重要な

撮影時のライティングの再現

です。

今回の作例では芝生だけの素材なので
あまりこだわらなくてもいい素材を使っていますが
建物や人物が写っている場合は、太陽などの光源の向きや位置
天候(屋外なら時間帯)などを
意識してライティングの再現をする必要があります。
特に影がはっきり写っている写真を使用する場合、
光源の方向は必ず揃える必要があります。

本格的な合成業務の場合は
撮影時に360度のHDRパノラマ素材撮影も同時に行う事もあるようですが
残念ながらMaya太郎はそんな経験はありません。気合と根性とごまかしでやっております。


重要なテーマを文字だけでごまかす

と、重要なところを
さらっと言葉だけで説明してしまいました。(汗)
今回の作例の場合、逆光以外はあまり気にならないシンプルな写真ですので…
偉そうに書いておきながら今回その作業をする必要がありませんでした…

あえて言えば、光源と反対側の「陰」の部分が暗いような気がします。
芝生の部分は背景写真の合成素材なのでレンダリングの光源計算の対象にはなっていません。
本来ならば芝生からの照り返しが生じているはずですが、それが不足しているからかもしれません。

過去記事で使ったイメージ図です。

芝生に見立てた緑色が、白い球に色移りするような現象が
本来は起きているのです。

強調しました。(参考)

今回のシーンでも、芝生に見立てた緑色の平面を用意します。

マテリアル設定は光沢のない緑色のシンプルな構成で十分です。

この平面はレンダリングには映ってほしくないので
アトリビュート設定で
Primary Visibirlity(可視)とCasts Shadow(影を落とす)をオフにします。
この設定を行うことで、レンダリングには表示されませんが色移りは有効になります。


微調整の効果はあったのか?

結果はこのとおり。(Gifアニメーションで比較しています)

確かに違いはありますが
マテリアル設定を施した場合、
思ったほどの効果が得られなかったので
光沢感を出してごまかしてます(汗)


まとめ

(屋内と屋外の差など)合成素材によって
紹介した作業の効果の違いはありますが
皆様もいろいろとお試しください。
また、他の面白い(ネタに出来そうな)合成素材が見つかったら
別の作例として紹介します。

お仕事でCGをやってると
皆様も必ず経験があるでしょうこれらの合成作業…
仕事の規模などによって作業難易度はまちまちでしょうが
基本は大事ですし、楽しんで作業したいものです。

では!