Arnoldでよくある質問⑥ ポイントライトの「減衰率」Arnoldでどうなってる?

どうも、Maya太郎です。
今回もArnoldあるある質問ネタです。


 

質問
ポイントライトの「減衰率」の設定が無視されているように見えますが、
この認識は正しいでしょうか?
「減衰率」をユーザーが設定できない場合、
Arnoldではどのような減衰率が用いられていますか?

回答
ポイントライトの減衰は無視されるので、
ArnoldロールアウトのDecay typeをご利用下さい。
Decay TypeのQuadraticが現実世界に近い減衰を表現できます。

現実世界ではすべての光源は二次減衰に従います。
言い換えれば、明るさは距離の二乗に反比例します。
ですので、これ以外は物理ベースの絵作りにおいて使用されることはありません。

もし、演出でのっぺりした雰囲気にしたい、物理ベースの絵はいらない
などという作品に応じた要望があるのであれば、当然、どんなことをしてもかまいません。

 

Maya太郎の見解

光の減衰はライティングに重要です。
特に、いままでのMayaソフトウェアでは「減衰なし」がデフォルト設定だったこともあり
初心者のライティングが平坦なままの作品が多かったのも事実です。
しかし減衰設定をすると光の届く範囲が狭いので
多くのライトを配置する必要があるなど
シーン全体の配光が難しく
デフォルト設定が「減衰なし」となるのも仕方がないかなと思っていました。

 

 

Maya標準ライトであるポイントライトの「減衰率」は、
Arnoldでレンダリングする場合、どのように設定しても
ここの設定は無視されます。

今までのArnold4.Xのバージョンでは、Arnoldのロールアウトから
Arnoldでの減衰率の調整が出来ましたが

最新のバージョンAnrold 5では減衰設定が見当たりませんでした。
下部のLightFiltersあたりにそれらしき機能があるように見えますが、設定の仕方が分かりません。
最新バージョンではこの機能は実質「二次減衰」に固定されたようです。

このようにフォトリアルなレンダラーを使う場合
現実(写実)的な設定方法に機能が限定される傾向がありますので
そのあたりの理解はある程度必要ですね。

 

では!