Maya2017 内観レンダリングのパノラマ画像化と合成遊び

どうも!Maya太郎です。
週末、いろいろCGのテストをやってみましたが、思うような結果になりませんでした。残念。
ということで、少し前に作った室内レンダリングのデータを利用した
お遊びをやってみます。
この遊び方、実は過去にも同じことをやってるんです。
Maya2017 Arnoldで360度のパノラマレンダリング④(①~③のまとめ)

一度作ったシーンはパノラマ画像にすると
環境マップやHDR照明用、VR用と幅広く応用できます。

小物をレンダリングするときの背景や照明用に自分の作ったシーンを使えるので
皆様もぜひご活用ください。

ということで、以前作ったシーンはこんな感じでした。1-16

部屋の中心(パノラマ画像の中心)にカメラを用意します。
高さも重要です。人目線での高さでもいいのですが、今回は床と天井の中間あたりに設定しました。1-1

カメラアトリビュート内のArnold項目にカメラタイプが「perspective」になっているところを1-2

sphericalに変更すればパノラマレンダリングになります。
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いつもの960x540ピクセルで計算に10分かかります。でもこのサイズだと背景に貼るには小さすぎます。

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4Kサイズでレンダリング、2時間45分近くかかっています。(レンダリング中は出かけてました)1-5

マンションのポリゴンデータはテンプレート表示にしておきます。(レンダリングも作業もできない、ワイヤー表示のみ)1-6

パノラマ画像を読み込みます。
今回はスカイシェーダーで背景画像として読み込みます。1-7

スカイシェーダーは全天球状の背景画用のシェーダー(名前の通り本来は「空」用?)です。
これからする作業を分かりやすくするために、スケールを縮小して球体を小さく表示しています。1-8

パノラマ画像はその中心位置を(レンダリングした)カメラ位置にぴったり合わせないと、位置がずれてしまうので
スカイシェーダーのピボットをカメラ位置に合わせます。
(カメラの)チャンネルボックスの位置座標をそのまま(スカイシェーダーに)丸写しした方が確実です。

スカイシェーダにパノラマ画像を読み込みます。
HDR,EXRなどのハイダイナミックレンジ画像を読み込む場合、カラースペースを
sRGBからRAWに変換しないと、画像が暗い状態になります。1-10

適切な明るさになりました。

実は、図では分かりにくいのですが、ポリゴンのシーンとパノラマのシーンが前後逆になっているのです。
パノラマ画像(スカイシェーダー)のY軸を180度回転させるなどして、方向を合わせます。
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方向が合うと、もとの3Dシーンと切り替えてもずれはありません。1-13

こちらの方が分かりやすいかな?
グレーの方が3Dオブジェクト
画像はパノラマ画像(球状)です。
まったく同じシーンに見えます。1-14

カメラの移動のアトリビュートをロックします。
三脚で固定するような感じで、回転は可能です。
位置がずれると、パノラマの整合性が破たんしますので…
1-15

このように室内をレンダリング画像で見渡せます。
VRに対応していればスケール感もバッチリなはずです。
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元の3Dシーンに合わせて、床にオブジェクトを配置します。1-17

このように今回は接地感を重視します。1-18

再びパノラマ画像との合成で…
床に影が無いので接地感はいまいちですが…
ズレはなく位置合わせはうまくいっています。

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接地感強調のために敷物を追加します。1-20

さらに違和感なくなりました。
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念を押しておきますが、カメラ視点から外れると
こういう世界です。1-23

レンダリングしてみました。
背景部分はレンダリングしないので高速に処理できるというメリットがあります。1-21

質感を変えたりして、いろいろたのしめます。1-22

応用次第ですが、シーン全体の再計算よりも格段に速くバリエーション展開できるので
皆さんもいろいろ試してくださいね。

では!