Maya版「非」商用フリーRenderManに挑戦③ 先入観なしのUI周りなどのチェック

どうも!Maya太郎です。
年末年始に少しだけ使ってみた
Maya版「非」商用フリーRenderManですが
今回はインストール直後のインターフェース周りなど
ユーザーガイドなどを読まないで手探りで使用してみた段階での雑感をお伝えします。

Maya太郎が
ここ数カ月で馴染んだArnold(Maya2017)との比較目線でのレポートです!

RenderManに興味ある方は過去記事(リンク)からご覧くださいね。

 

いきなり結論

①RenderManと恐れているほど基本操作は難しくない。最近のレンダラー並み。しかし奥が深そう…
②シェーダー、ライトはRenderMan専用のモノを使わないと無理みたい。
③レンダービューが使いにくい。Arnoldの方が使いやすい(慣れるけど) ★今回の注目点★
④レンダリングは特に速いとは思わない。最適化すると速いといわれているらしいが初心者にはピンとこない。
⑤Arnoldにはない期待の「ノイズ除去」の効果ははたして?

という感じです。
使いこんでいくと謎が解ける部分もあると思うので、あくまでも「触ってみた感触」での話です。

 

それぞれの詳細

①基本操作は、他のレンダラーを習得されている方は困ることはないでしょう。
納品用の品質管理がきちんとできない以外は、お遊び的な操作はできると思います。

②シェーダーとライトの選択肢は、特にシェーダーは何を使うべきか予備知識がないと悩みます。
ライトは割とわかりやすいです。

RenderManメニューから選べるものは少ないですが…
1-1

ハイパーシェードや右クリックでの「新しいマテリアルの割り当て」時に出てくるモノには
おおくの種類があり、どれを使うべきか迷ってしまいます。
1-2

ライトは見た目だけでも分かりやすそうなアイコンです。
1-3

③今回最大の「愚痴!」 レンダービューは別アプリになっているのでとても使いづらいです。
1-4

レンダリングをすると他のレンダラーのようにレンダービューが現れてレンダリングされるのですが
別アプリなので
Mayaの操作をすると、下にもぐってしまいます。
再レンダリングの際に自動的に最前面に戻れば問題ないのですが、
潜ったまま
なので手動で最前面にする必要あり。
他のレンダラー(mental ray,V\Ray,Arnoldなど)と違って、
レンダリング後の処理は完全にMaya外部に放り投げてしまってるような感じですね。(技術的な根拠なしの憶測)
1-5

 

タスクバーにも別アプリとして表示されます。ここを押して最前面に持ってくる必要があるのですが、調べると…

it(Image Tool)というレンダーマンのレンダービューアプリで、機能はいろいろあるようです。1-6

タスクマネージャーのように「常に最前面で表示」の
設定があればいいのですが…見当たらず。

 

このウインドウを閉じてしまえば、次のレンダリング時に(最前面に)新しく出てくるので
閉じてから再レンダリングした方が楽なのです。
しかし
レンダリングの都度閉じようとしても、「保存しますか?」のダイアログボックスが出てきて
いちいちわずらわしいのです。1-8

環境設定で、保存を促すことを止めることが出来ますので、ここでオフにしたまま使っています。1-9

IPRモードでArnoldのようにレンダリングを作業を更新ながら更新もできるのですが
ウインドウが下にもぐってしまうので
IPRの恩恵はなくなってしまします。マルチウインドウで利用するしか利用効果がないのです。
RenderManユーザーはここに不満がないのか…(解決方法ある?)
これが最初の衝撃でした。解決策が出てくるかもしれませんが…

 

④レンダリングは特に速いとは思わない。
デフォルトの設定ではAnoldと比べてレンダリングに時間がかかります。
Arnoldはデフォルトの設定だとノイズがすごいので
RenderManが(デフォルト設定で)このレンダリング速度ということはサンプリングの設定値が高いからなのかなと思っていたのですが…
実はよくわかりません。
何度も走査を繰り返して精度を上げてるように見えますが、
見た目ではほとんど変化なかったり…(無駄な処理をしてる気もする)

RenderManは、レンダリング分析機能が優れていて、最適化処理のノウハウが活きてくるところなんでしょうが、
デフォルト設定だとシーンの内容次第では盛大なノイズが発生します。

優秀で高速なアルゴリズム搭載…というわけではなさぞうです。

⑤Arnoldにはない期待の「ノイズ除去」の効果ははたして?
割とすぐに使える機能でワンボタンで有効化できます。
④で発生したノイズを抑えてくれるかと期待していたのですが、
適当に操作しただけでは効果は見られませんでした。
設定値の粗い状態ではあまり解決にならないようです。
そういうものではないらしいと…
きちんと使い方を調べて

後日改めて検証いたします。

 

まとめ

今回の報告はユーザーガイドを見ずに適当に1・2時間使った際の感想です。
みなさまも、インストール直後に似たような経験をされそうな部分をまとめました。

今思えばArnoldも最初はよくわからないまま使い始めたので
馴染めばうまく使えるかも知れません。

実際に使ってる方のレポートがあれば大変参考になるのですが
使ってる知りあいもいなければ、日本語情報のまとまったページも少ない
日本ではあまり利用者がいないのか、ごく一部のハイエンドな環境に限定されているのか
とにかく情報が少ないので手探りでやるのは心許ないです。

ということで、RenderMan習得過程の報告に誤記がまぎれてしまうこともありますが優しく笑い飛ばしてくださいね。

Arnoldの(習得過程の)経験を踏まえて、春ごろに今のArnoldレベルまで上達できていればいいかなと…
それまでは試行錯誤しながら経験で覚える必要がありそうです。

 

では!