Maya2017 ArnoldでSSSに「挑戦」してみる⑥ 光沢部分の調整

どうも!Maya太郎です。
虫歯が痛んできました。なんか、虫歯のCGが作りたくなってきたんですけど、
SSSのネタを先に終わらせないといけないといけません。
これは今後のネタにしようかと思います。(没の可能性高いです)

前回の続きです。
今回はスペキュラー(光沢)の設定を行います。6-6b皮膚の質感で重要なのは色成分だけではありません。
肌つやといわれるように、つやつやてかてかの光沢感(スペキュラー)も重要です。

■光沢のみの表示■

SSS Weightの数値を一時的に0にすることで、SSSの計算を無効化し
スペキュラーのみの表示になりますので光沢感の設定がしやすくなります。
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SSSでのスペキュラーに関する調整は2レイヤー(SheenとSpecular)あります。
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調整方法も同一といっていいぐらい似通っているので、リアリティを高めるためラフネスなどの強弱分けた二種類の光沢マップを設定できるものと思っていいでしょう。(間違えてたらごめんなさい)
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スペキュラーのRoughnessの変化はこのようになります。
金属のようなテカテカの状態からざらざらの荒れたまでの変化の調整ができます。
ただし、このままでは顔全体に同一の光沢感が適用されるので、光沢用のテクスチャーデータを作成します。
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この作業は、Photoshopで行います。
以前作成したMid Scatter用のColorマップを複製し、グレーに変換します(彩度を落とすだけでもいい)
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レイヤーを分けて作業することをオススメします。
おでこ、頬、鼻など脂っぽい部分を白く、他の部分は暗くレタッチします。
唇の色がグレー化したときに暗くなりがちなので、
唇部分がレタッチできない場合(完全に黒つぶれしている場合など)は描き直しで処理してください。
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このマップもムラがあった方がリアルになります。
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作ったテスクチャーをSpecularのColorに接続します。7-8

結果を見ると、なんだか暗いです。テクスチャを明るくしても効果がないし、Weight値はこれ以上上がらないし…
しばらく悩んだのですが…(作業中断してふて寝しました、実話です)7-9

(起きた後)IORの数値を上げると、明るくなることに気が付きました。しかしこの数値をいじると物理的な特性が変わってしまう部分なので光の当たり方によっては予期せぬデメリットがあるかもしれないのですが…
ということで非推奨ですがIORの数値を上げてみました
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光沢二層あるもうひとつのSheen Layer、不要なら使わなくていいのですが、せっかくなので使っておきましょう。
Sheen Layerはマップを使わずに、全体に均一のぼんやりした光沢を付加します。
Sheen Layerだけの確認をする場合、SpecularのWeight値をゼロにしておくといいでしょう。
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オフにしていたSpecularを有効にすれば、今回の光沢マップの出来上がりです。
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今回冒頭に無効化したSSS Weightの数値を元に戻します。7-13

光沢関係を専用テクスチャにした効果はいかがでしょうか?まだまだ調整の余地はありますが…7-14

残るは凹凸感を表現するバンプマップ(法線マップ、ディスプレイスメントマップ)です。
今回の光沢マップを設定する場合、バンプマップの効き具合が光沢感を大きく左右するのでバンプマップを先に取り上げるべきだったかもしれませんが…(事情がありまして)

ということで次回に続きます!