どうも!Maya太郎です。
今回はArnoldレンダラーでオブジェクトをライト化する方法を紹介します。
Arnoldレンダラーに限らず、最近主流のレンダラーは「自己発光」に関するパラメーターで
自身を光源にするようになっているので特に珍しいことでは無いと思います。
(Mayaソフトウェアなどの古いレンダラーや、ハードウェアレンダラーなどでは使えません)
Arnoldでは2通りの方法があり、個人的にはどちらも使いやすいのですが
ユーザーマニュアルを見ると、技術的にはそれぞれ違いがあるようですね…
■マテリアル内の設定による発光■
ポリゴンモデルを製作し、aiStandardシェーダを割りあてます。
ネオンサインのようなサンプルを作りたいので、文字をポリゴン化しました。
aiStandardシェーダのアトリビュート内からEmission(放出)の数値を上げるだけです。
[Emission]→{Scale}を1に設定してレンダリングしました。
効果がわかりにくいので床オブジェクトを置いたりしてシーンを微調整していますが、
ライトを置かなければ真っ暗になってしまうArnoldで、床に映りこむほどの発光が確認されました。
色をつけて、球体を配置しました。球体の光の当たり方を見ると。文字が光源になっていることがお分かりいただけます。
マテリアル内の設定なので、DiffuseやSpecular、Bumpなど、他の多くの設定を混在させることができ
多彩な質感設定が可能です。他の質感も混ざりつつ、部分的な発光部位がある場合など便利ですね。
■メッシュライトで光らせる■
もううひとつの発光設定、これはマテリアル関係なく、オブジェクト自体をライトにしてしまう設定です。
こちらも設定は簡単です。先ほどのシーンをそのまま使いますが…
ポリゴンメッシュの「Arnold」アトリビュート内から(下図赤枠)
[Arnold Translator]→[polymesh]を[mesh_light]に切り替えます。
するとメッシュライト用に設定項目が切り替わるので、主に下記の部分を変更してください。
特に[Light Visible]はかなり重要です。
デフォルトでこの設定が入っていないので
そのままではライト化したオブジェクトが非表示になってしまうので、ここはチェックを忘れずに!
こちらも簡単な設定をしただけで、光源として周辺を照らし、映りこみます。面白いですね。
■EmissionとMesh Lightの比較■
どちらとも簡単な操作で使えるのですが、どうやって使い分けるべきか…????
『Arnold for Maya ユーザ ガイド』を見る限り、Mesh Lightの方がノイズが少なくて速いみたいなことを書いてるような気がしますが… (英語よくわかりません)
同じシーンで並べてみました。
双方同じような明るさになる様調整したので、見た感じに差異は感じられませんね…
もうすこし複雑な設定?をしてみました。
右側の恐竜(Emission)のColor設定にカラーチェッカ(青赤)を設定し、単色でない光源を再現します。
(今日のおさらい的に、設定を再度細かく書き加えておきますね…)
左側(メッシュライト)側の恐竜にも同じチェッカを設定します。
光源を赤青の2色にしても、放出される光はうまくぼけて紫色になっていますね。どちらも単色だけでなくテクスチャなどを貼れるので、いろいろな組み合わせで多彩な表現ができそうですね。
ただ、ユーザーガイド
https://support.solidangle.com/display/AFMUG/Mesh+Lightに書かれてる内容だと、Mesh Lightの方がノイズが少ないらしいのですが
私の作例だと逆なんですよね…なんでだろう?
何かやり方がまずいのかな?
先ほどの画像もよく見ると、メッシュライトの方がノイズが多いような…
これはサンプリング設定の調整がメッシュライトの方に最適化されていない可能性がありますが…
レンダリング時間が延びるのもいやなので、このままの状態で今回の探求はやめました。
まあ、初心者レベルならば細かいことを気にせずに作りまくって経験をつめばそれらの謎が解明できるかもしれません。その時また報告します!
今回は、2種類の方法がありますよ!という紹介が目的で
(初心者の分際で)どちらが優れているかという優劣判定まで踏み込もうとしたことが、オチのつかない終わり方になりましたが…(すみません)
皆様も、今回の記事を参考に、いろいろ試してくださいね!