(初心者向け) Arnoldでディスプレイスメントマップ②テクスチャデフォーマとの比較

どうも!Maya太郎です!

今回の連続シリーズである
ディスプレイスメントマップ
すこし説明に面倒なことが多いのですが
その「面倒事に」いきなり巻き込まれる前
ディスプレイスメントマップの挙動を簡単に体験できる機能があります。

今回紹介するテクスチャデフォーマは基本的な動作原理がとてもよく似ています。
これを知れば
ディスプレイスメントマップを使う以前に
テクスチャデフォーマで代用できる事も数多くあると思います。


テクスチャデフォーマを使う!

初心者の方たちにはテクスチャデフォーマという機能は
最初からあるものだと思われていますが
長期Mayaユーザーにとっては比較的最近実装された機能です。
3dmaxでは初期の頃から「ディスプレイス モディファイア」と言うこれと似たような機能があって
かなり実用度の高い機能でした。
「ようやくMayaに実装された!」という機能です。

平面を使って説明します。

そして、使うマップデータはこれ!

デフォーム→作成→テクスチャで選択

オプション設定をした場合も、ここでは「作成」でいいです。

この機能はアトリビュートにテクスチャマップを貼り込まないと
何の変化もありません。何らかのマップを貼り込みます。

「猫太郎」のテクスチャを貼り付けました。
このマップの濃淡にあわせてうっすらと凸凹が付いたのですが
これでは何がなんだか分かりません。

 

メッシュの密度が低すぎて
形状が再現されないためなのです。
ですのでメッシュを細かくしましょう。

ヒストリーが残っているプリミティブの場合は
生成時の分割数(下図参照)を上げるといいですし
ヒストリーが無かったり、複雑に作りこんだオブジェクトの場合は
「メッシュ」→「スムーズ」などで分割数を上げましょう。

メッシュ密度を上げるとテクスチャーの濃淡にあわせて
かなり忠実に凸凹状の変形が確認できます。

紹介しておいてコメントするのも何なのですが
テクスチャデフォーマの本来の使い方はこういうものではありません(汗)
人それぞれの工夫次第ですけど…(汗)

貼り付けたテクスチャを前回使用したものに差し替えるだけで…

このようにそれなりの凸凹形状が表現できます。

強さを調整すると凸凹の強調具合も変わります。
(これは説明しなくても直感で理解できると思います)

バンプマップと同様、
テクスチャの濃淡によって凸凹が形成されます。
一般的に白が押し出し方向、黒が逆方向です。(これも基本かな)

 

前回の作例のように円柱に適用してみます。
プリミティブの分割数を「警告」が出る直前の分割数まで上げて

これに
先ほどと同様のテクスチャデフォーマ設定をします。
うまく形状が反映されない場合、
下図のように一部設定を変える必要がありますが…
だいたい(↓)やりたいことがお分かりいただけるかと思います。


まとめ

この方法の場合
メッシュを最大限まで細分化しないと
細かな形状の表現が出来ないので
表現精度に限界があるという点はありますが

水面や、山、大雑把な地形などは
これらの方法で凹凸を付け易いので
モデリングのベース作りにも役立ちます。

ディスプレイスメントマップでの挙動も
これと同じです。
(後日紹介します)

モデリング補助にも使えますし
アニメーションテクスチャにも反映されるので
面白い動きが簡単につけられます(この作例も後日紹介予定)

では!