Arnoldでのライトの減衰強度を調整できるテクニック(調査中)

どうも!Maya太郎です!

今回は調査中の内容という事もあり
読み物としてお楽しみください!


Arnoldは物理的に正確なレンダラーということで
現実の照明理論に忠実な設定・レンダリングを行います。

日常で見かける光源は、太陽を除き
減衰(遠くに行けば弱くなってやがて届かなくなる)
現象が起きます。

 

より遠くまで光を届かせようとすると
光源の強度を上げる必要があるのですが
今度は光源近くが明るく照らされすぎて
なかなか思うようにならない事もあります。

夜のシーンの配光は難しいですね。
実際の街中のように照明を置き過ぎても
レンダリングが大変な事になりそうですし…

 


身の回りの照明では
街灯が等間隔に並んでいて
絶妙な明るさで道路を照らしていたり

野球場の夜間照明は
非常に多くの照明を「巨大なエリアライト」のように
球場を照らし出します。

いずれにしても人工光源では
数百メートル先まで光が届く事はありません。

反射板で集光したスポットライトのようなものなら
ピンポイントながら遠くの距離まで届くかもしれませんが…
(レーザーや爆発の閃光など、特殊な光源は除外しています)


Mayaソフトウエァレンダラーなど
非GIレンダラー(昔のレンダリングアルゴリズム)の場合は
どこまでも減衰しない状態が初期設定
むしろ減衰する設定を手動でONにしないといけない時代もあったので
なんとも不思議な気分になります。

Arnoldのレンダリング時は、この「減衰なし」設定は無視されます。
(この設定は「mayaソフトウェア」用)

 


ちなみに、スカイドームライト(天球光)や
ディレクショナルライト(太陽直射光代わり)など
太陽や空を模したライトはArnoldで使用しても減衰はありません。


「光の減衰は距離の二乗に比例する」
つまり二倍の距離を離れると4分の1に
四倍の距離を離れると16分の1に、と
目に見えて光は減衰します。

しかし、Arnold上でも
その特性を無視した設定が出来るようです。
あくまでもアーティスティックな調整用途としての設定ですので
この手法が定番化することはありませんが…


https://support.solidangle.com/pages/viewpage.action?pageId=63799625
ライトの減衰設定がユーザーガイドに記載されています!

強すぎず、弱すぎず
絶妙な減衰距離が調整できるらしいのですが…

 


調整の規則性がイマイチつかめません!

これを使えば
ろうそくの明かりのような弱い光源を
数百メートル先まで弱く、遠くに飛ばせるものかと期待したのですが
そういうものではなさそうです!

今回オススメできる
結論には至っておりませんが
調査中の過程を紹介します!

 

今回はポイントライトを使用していますが
同種の特性の
他のライトでも同じような設定が出来ると思います。

アトリビュートエディタの下のほうにある「Light Filters」から

「Add」→「Light Decay」

リストに追加されます。

LightDecayタブから、Attenuation(減衰)の調整を行えるようです。
この設定の全容がよくわからないので今回は(調査中)なわけなのです!

この機能をオンにする前に広大なシーンを作ります。
実際の作業エリアは中央の一部のみです。

 

遠方の建物群に光が届くように
ライトの強度を「50000」ぐらい(シーンによります)
非常に強い光を設定します。
近くの物体は強すぎて白飛びしてしまいますが
ここでは無視します。

今回試行錯誤した結果が下記の設定ですが
よく理解してない状態での設定ですので
真に受けずに参考程度にお考え下さい。

なんだかよくわからないものの
「近接減衰」の強度を調整する事で光源近くの強度を抑えた形になり
結果として弱い光を遠くに飛ばすことが出来たというわけです。
思っているイメージと違う設定方法なので、あまりうれしい結果では無いんですよね…(ぼそり)

しかもこの画像
目新しさが無いと思ったら
「Mayaソフトウェア」レンダラー時代のレンダリング結果と大差ないんですよね…
なんという残念感!!!進歩無し!!!!!!


結論

物理的にリアルなレンダラーでも
絵作りにおいてごまかしのパラメーターは
必要でしょうね。
レンダリング負荷の軽減の意味もありますし…

 

ということで、もうすこし調査が進めば
改めて紹介いたします!

 

では!